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NBI(Narrow Band Imaging™、狭帯域光観察)とは

光源から供給される光を血液中に含まれるヘモグロビンに吸収されやすい特定の波長に限定する ことにより、粘膜表層の毛細血管や微細構造が強調表示される光学的画像強調技術です。

従来の白色光

白色光は、赤・緑・青CRGB)の波長の均等な混合から成ります。

短い波長の光は進入度が浅いという特徴を持ち、 長い波長の光はより深く粘膜内に進入します。

        通常

NBI(Narrow Band Imaging™)

2つの特定の帯域に狭められた光が、へモグロビンによって強く吸収〜

NBIモード時のモニター画像 青緑色:粘膜下組織内部の血管

子宮内膜病変におけるNBI内視鏡症例

症例 1

子宮筋腫

平滑な隆起性病変の表面に異型を伴わない血管が見られる。NBI下では血管がより鮮明に観察される。

通常光

NBI

症例 2

子宮内膜異型増殖症

増殖した内膜の表面に異型を伴う血管が見られる。NBI下ではその異型血管がより鮮明に観察される。

通常光

NBI

症例 3

類内膜腺癌

表面が粗造な結節状の隆起性病変を認める。壊死組織を伴い、内膜の表面には異型を伴う血管が目立つ。NBI下では内膜表面の異型血管がより鮮明に観察される。

通常光

NBI

症例 4

類内膜腺癌(硬性鏡での使用例)

乳頭状の隆起性病変を認め、内膜表面には拡張、蛇行した異型を伴う血管が見られる。NBI下では内膜表面に渦を巻いたような異型血管も観察される。

通常光

NBI

<画像及びコメントの提供>

慶應義塾大学医学部 産婦人科学教室

木須 伊織 先生/阪埜 浩司 先生