症例:69才/女性【ポートと術者位置】 【側方転移リンパ節画像】 1 尿管をテーピング、左下ポート創を通して牽引する。 2 尿管・下腹神経を包む結合組織“膜”の内側面に沿って剥離を進める。 3 2の剥離を肛門側へ可及的に進む。この症例では挙筋まで到達できず。 4 外側の剥離に移る。外腸骨動静脈に沿った剥離をさらに骨盤壁に沿うように進める。遭遇する血管は温存、後に閉鎖動脈であることが分かる。 5 内外腸骨静脈の又で閉鎖神経が確認できる。 6 臍動脈の外側面に沿って剥離を進める。 7 臍動脈の外側面に沿って骨盤底へと剥離、外側に閉鎖神経を確認できる。 8 剥離が骨盤底に達し、骨盤壁に沿って剥離した空間と連絡する。 9 8の操作で到達した骨盤底を俯瞰する 10 臍動脈と上膀胱動脈の間を広く展開し、膀胱壁に沿って結合組織を切離する。9の*で示した面の内側面(*)である。 11 10の破線(膀胱壁)に沿って切離、鈍的に剥離する。 12 臍動脈の遠位部をTHUNDERBEATで切断する。 13 臍動脈を切断した後、9・10の*の面を膀胱壁に沿って骨盤底に向けて切離する。 14 閉鎖孔周囲の郭清を示す。 15 切離している結合組織の下に腰神経叢が見える。 16 転移リンパ節はガーゼの下、腰神経叢を覆う結合組織を切離しなくても、リンパ節を含む脂肪組織は郭清されている。*は腰神経を覆う結合組織の連続。 17 図16の*で示す結合組織を切離すると下臀動脈が見える。この動脈周囲脂肪は大坐骨孔へ続く脂肪で郭清領域ではない。つまり*で示す結合組織を温存し、その背側に入る必要はない。 18 内陰部動脈を温存しつつリンパ節を剥離した。 19 神経血管束の外側面を視認しながら脂肪組織を切離する。 20 内腸骨動脈・静脈の内側面の底部の郭清が不十分に思われる。 21 下膀胱動脈周囲をcleanにするには血管を合併切除した方がよいのかもしれない。白丸の脂肪組織は摘出し血管は温存した。仙骨神経・骨盤神経叢を覆う結合組織が破れ肛門挙筋が垣間見える。 22 最終光景① 23 最終光景② 24 最終光景③ 大網・横行結腸間膜切離 おわりに