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6. SnareMaster Plusについて

断端陽性についてのCSPの課題を踏まえると、できる限り短時間で切ることができる(=スネアワイヤの断面が細い)ことに加え、垂直方向に加重をかけつつ、手元が浮きづらい(=適度なコシのある)SnareMaster Plusは理論的に、コールド手技に向いているスネアだと考えています(Fig3)。またEMRで使用する際も短時間でスパッと切れてくれる印象があり、良いスネアだと考えています。

Fig3 開発検証結果

検討方法

①内視鏡はアングルストレートとして、スネアを内視鏡先端から10mm突出するまで挿入する。
②ループ根元部から更に1mm突出するまで、ループを開く。
③内視鏡先端から90mmの位置を、水平面(においた腸管モデル面)より45°の角度で把持する。
④内視鏡を下げていき、ループ根元部が接触するまで、腸管モデルにループを押し付ける。その位置で内視鏡を固定する。
⑤ループを5mm引き込む。
⑥ループ手元側の浮きを確認・撮影する。

結果(参考線入り)

SD-400U-10
(指導・監修:札幌医科大学医学部 消化器内科学講座 山野 泰穂/計測:オリンパス)

メッセージ

CSPにおいて大切なことは、①術前(適応)/術後(遺残)の内視鏡診断を確実に行うこと ②スネアの特性を理解して使用すること ③標本を評価すること の3点と考えます。
例え良性であっても、完全に切除して再発させないのが医療人として行う治療の原則です。診断やデバイスを扱う上での特性とテクニックをしっかり勉強した上で、手技に臨んで頂ければと思います。