Case:右肺腫瘍

淺野 文祐 先生
岐阜県総合医療センター
呼吸器内科
使用スコープ:BF-H1200
症例:右肺腫瘍
部位:気管下部~右主気管支
患者情報:70歳代男性
既往歴:1ヶ月前から咳嗽があり近医を受診、胸部レントゲンで右中肺野に異常影を指摘されて紹介となった。
病理診断
直視下生検と縦隔リンパ節のEBUS-TBNA
小細胞癌(Poorly differentiated neuroendocrine carcinoma, small cell carcinoma)
N/C比が高く小型類円形の裸核状の形態を取る異型細胞がびまん性に増殖し、シナプトフィジン(+), クロモグラフィンA(+), CD56(+), TTF-1(+), LCA(-)であった。
全体コメント
右上葉原発小細胞癌 (c-T4N3M1 StageⅣ)の症例。上皮下から気管支壁内・壁外にかけて広範に進展する小細胞癌の気管支鏡所見を呈している。TXIでは、腫瘍進展による上皮下血管の拡張・増生が強調されて病変の性状がWLIよりクリアに描出されている。さらに近接部のハレーションなく奥まで明るく観察でき、浸潤範囲の把握がしやすかった。
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