左側方の剥離
A
B
白矢印は骨盤神経叢からの直腸枝を示す。この段階で確信できず、切離線を想定できなかったので、これ以上後側方からの剥離操作は中断し、前方へ移動した。
組織の牽引方向を示す。
直腸枝
C
D
左前方で腹膜を切開し膣壁に結合組織が付着するように、直腸側の脂肪との間のわずかな“間隙”を見出しながら切離を進めている。
E
F
図Eは直腸枝を切離している所、図Fは切離された後である。神経叢側に脂肪を残さないよう、図Eの破線に沿って切離していると、S4を中枢で切離していた可能性がある。脂肪境界の切離線の設定の難しさを感ずる。
G
H
よく見るとS4は切離されている。欲目に見ると一部の神経線維はかろうじて残っているか？骨盤神経叢あるいは神経血管束からの直腸枝周囲では直腸固有の脂肪の境界を見極めることは非常に難しく、神経損傷を回避するためには脂肪組織の遺残はやむを得ないのかもしれない。
I
J
後背側を骨盤底から広く剥離した後に、前方より剥離を進めて直腸間膜左側をはさみうちにした光景。
K
L
図Kから図Pまでは右側と同様に側方から前方へと直腸の脂肪境界を見ながら膣および神経血管束との間を剥離している所である。助手との counter traction の強度や方向を僅かに変えるだけで、切離線が突然明瞭になることがよくある。
M
N
O
P
